気軽に坐禅

椅子坐禅をしてみましょう
 坐禅は堅苦しいものと思っていませんか。身近にお宅の部屋でも坐禅ができます。足を組むのは大変ですから、腰掛けて坐禅をしてみましょう。

@坐る椅子を壁側に向けて用意し、椅子の前で合掌低頭します。右回りで一八〇度まわり、再び合掌低頭します。(写真@A)



A回りこんで壁に向かって、なるべく深く腰掛けます。頭のてっぺんで天を突き上げる気持ちで背筋を伸ばします。左、右と小刻みに上体を大から小へ揺らし、垂直のところで止めます。前後に傾かないように気をつけます。上体の力も抜いて、リラックスします。(写真B)



B掌は右手の上に左手を乗せ、左右の親指が軽くふれるようにし、お臍の下あたりに置きます(法界定印)。(写真C)

C呼吸を整えます。まず時間をかけてお腹と背中がくっつくくらいへこませ、肺の中を空っぽにするくらい息を吐きます。すると次には自然にお腹いっぱい空気が吸えます(欠気一息)。あとはその調子を維持して静かに息を整えます(調息)。

D口や目はどのようにするのか  原則として、唇と歯は閉じて、舌は上あごの歯の付け根のあたりにつけます。目は、床から目の高さと同じぐらいの前方を見つめるようにします。角度なら四五度前方へ視線を落とします。結果的に、いわゆる半眼となり、まさに仏様のような眼、慈眼になります。決してつむりません。

Eあとは姿勢を整え(調身)、呼吸を整え(調息)ますと、自ら心が調って(調心)きます。時間は三分でも五分でも十分でもかまいません。初めは短時間で良いと思います。慣れてきたら、だんだん長く坐ってみましょう。

F終わる時は、組んだ手をほどき、両手を仰向けにして両膝の上に置きます。今度は小から大へ左右に体を揺り動かしてほぐします。静かに立って椅子の後ろに回り、静かなひとときを仏様とご一緒に座らせていただき、ありがとうございましたという気持ちをこめて、坐った場所(椅子)に向かって合掌低頭、右に身を転じて合掌低頭して終了します。

◇特に気をつけること

(イ)足をそろえて腰掛けると不安定です。足を組んだ時と同じように、両膝は離します。背もたれがある椅子でも、寄りかからないようにします。

(ロ)足裏がちょうど底面にピッタリつくようにします。足が床面に届かなかったり、膝の裏側が椅子底面より持ち上がらないようにします。足裏が届かない時は、足裏に座布団を置くなど工夫しましょう。(写真B)  わずかな椅子坐禅でも、必ず気持ちがすっきりします。わずらわしい喧騒な日々、気分転換にリフレッシュに、椅子坐禅をお勧めします。

(指導 伊那市・長桂寺 内藤英昭師)