編集後記
福島県宗務所での座談会でわかったことは、災害時に大いに活動できたお坊さんと活動できなかったお坊さんとにはっきり分かれたようです。日常行っていることや、考えていることがそのまま行動化されたとのことでした。
宗勢調査によるとお寺に対しての檀家の望みは、いいお葬式や年回法要を務めてほしいが一番のニーズでしたが、今後は宗教者としての姿勢が問われます。
お檀家や地域の皆様方は日常どのようなことで悩んでおられるのでしょうか。実は目の前にはたくさんの問題があります。また3年前の3・11のような大きな災害がいつ来るかわかりません。その時に宗教法人としての動きや宗教者としての行動が問われます。
お寺はお檀家や地域社会に支えられています。
宗門は子弟教育の中に、宗教者としての内容を幅広く盛り込まないと緊急時(日常でも)に役に立たないお坊さんを世に配出することになります。
世の中に役立つお坊さんを育てるのは世の中と日ごろどのようなおつきあいをしているかによります。副住職時代には大いにお寺の外の世界に出て地域の人々とお付き合いしていただきたいと思います。世の中が人を育ててくれます。お寺や宗門の中だけでは人は育たないと思います。
「仏教企画」から久しぶりに新刊本3冊が出ます。長田暁二・西舘好子共著『うたい継ごうよ、子守唄』、平和宏昭著『一期一話』、長井龍道著『道元禅師から見たる般若心経』(8月予定)です。前2冊はお檀家の方々にも大いにお読みいただきたい本です。お寺からの施本としてご活用いただきたいと思います。長井龍道師の本はご住職にお読みいただきたい本です。
藤木髏驕@合掌