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上田壽朗 熊本県 六十四歳
三百有余年の歴史と六百戸の檀家で支えている曹洞宗A寺の檀家として、又昨年から寺総代に委嘱され先祖の霊を祀り葬儀法要等の執行のために寺の崇拝護持発展に寄与している者であります。
近年時代環境の変化もあり寺の運営に透明性を要求すると共に疑問を持つ檀徒が多く有ります。私もその一人です。寺総代に就任した機会に寺の会計その他寺の運営について常に質問し結果を檀徒に説明して行きたいと思っています。近年社会問題になっている、葬儀料、戒名料、お布施の額の定め方等テレビ等で取り上げられています。こんな時に新聞広告で曹洞宗の僧りょう等でつくる「二十一世紀の仏教を考える会」が寺に対する不満や疑問について意見を求めて時代の要請に積極的に取り組むことは寺の護持発展を願う者として共鳴します。
当寺の運営状態の疑問について、次の点を、二十一世紀に向け改革し信者の疑念を明瞭にして信頼関係を損なわないようにして行くためにも、素朴な質問ですが回答をお願いします。
一、宗教法人法で定めてある寺の運営に従わなくてはならないか。
二、寺の運営についてそれぞれの寺で定めている規則を総代に閲覧させたことも無い、これまでの総代は規則があることさえ知ていないこれは、住職が知られたくないからと思う。
三、毎年度会計の収支決算状況が報告されない。(儀式行事による信者からの浄財である、葬儀料、賽銭、お布施、そとば代、永代供養料本堂庫裏使用料やお札、戒名代、寒行、春秋彼岸会法要時の賽銭等)加えて財産目録の報告等一切の報告がされていない。
四、宗教法人で定めた、責任役員の氏名が明らかでない。
以上のこと等、住職に問うても明確な回答が得られない。
五、任意の護持会が組織されており、年会費を徴収して次の支出をしているがそれで良いのか。@地方教区費A本堂庫裏建物共済保険B教化活動費C光熱費D施設維持修繕費等。
前述三の浄財の中から住職家族の給料が支払われているから、残りの浄財は寺の運営費等に明確に有効に使用すべきと思うが? 総代会に報告もされない。
六、総代会で協議して住職の給料、葬儀料、戒名料等決めるべきではありませんか。
七、本年度本堂の改修にあたり檀家の負担で実施するがこれまで積立があるのか不明である。住職に尋ねても回答がない。
以上のとおり、檀信徒からの浄財が寺の護持発展に如何に有効に使用されているのか檀家に報告が一切ない。法人の経済的基盤を築いてきた信者が決算等の財務状況がどのように処理されているかを確かめるために書類を閲覧することは当然であると思う。寺の信頼関係が損なわれたら、将来二十一世紀の運営は困難になるでしょう。法に従った運営を強く望み信頼される寺になるためにも意見提言をします。「法律で決った通りに運営をしたらこれから先、寺を引き継いで行く僧侶はいませんよ!」と豪語する住職が居るとすれば、「二十一世紀の仏教を考える会」は、これをどう思いますか。私は、檀徒として寺の行方が心配です。