仏式葬儀をめぐる疑問
岡本昌三 静岡県 八十一歳
凡ゆる生物は必づ一度は死ぬ。死の際の葬儀は故人を偲び厳粛に執り行いたいと思います。葬儀の際の戒名に段階がありますが、あれは、どんな意味があるものでしょうか。高い霊位に昇られた方が階位が高い位につくものでしょうか。最下位の方はどの位の霊位になるものでしょうか。
経典の読経も殆んど方々がその意味は難解で、わかっている方は少ないのではないでしょうか。般若心経もこの世の中で最も有難い宇宙の真理を説いたお経といわれていますが、之も又難解で般若心経の解説本を読みましても、その真理に触れることはむつかしいと思います。修証義のわかり易いお経も出来ていますし。先日も叔母の四十九日為の法要に、「信心銘」というお経を一同で唱えましたが、このお経は、ほんとうに解り易くて、身に沁みてこの世の無情を感じとりました。
最近葬儀無用といわれて葬儀を否定していられる方のお話を聞きますが、若し葬儀をしなかった場合、その方は死後、安心立命出来ず、迷うものでしょうか。そんなに簡単に葬儀無用が出来るものでしょうか。先祖の菩提寺が銘々の家庭にございますので、この菩提寺も大切に守ってゆく義務もあるものと考えます。東京に千鳥ヶ渕の霊苑で戦没者の慰霊の塔があると聞いております。寺院が協力して静かな自然に恵まれた聖苑を造って頂きまして、階位のない人類平等「天上天下唯我独尊」の釈迦の教えの根本に立ち還って、やさしい慰霊の言葉で故人を偲ぶ葬儀が出来たらと、理想かも知れませんが、この歳になって思うこと切です。