戒名とは
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匿名希望(67) 栃木県
昭和四十六年正月、義父は遺言を残して去った。
商売がおちぶれた折の死だった。
長いこと病[患]っていたので、自分の死期を察していたのでしょう。
葬式当日のお布施のこと、お返しの品までこまかく記されていた。
特にお布施のことは、事情が分っているだけに最低でいいからと、その額まで出してあった。……が当日、組内の方が何度寺へ足を運んでも返事をしてもらえず
最後に曰く
「よい戒名をつけたいから、これこれの金を用意してほしい」と言われたとのことでした。
その額は故人の遺言の何と十倍だった。
親戚の少ない我が家、主人もひとりっこ故上った香典だけではとても足りず、あり合せの金をはたいてやっと支払うことができた。
故人の意志を通すことなく、本当に大変でした。
今はこの寺では幼稚園を経営していて孫がお世話になっているが、あの時のことを思うとやりきれない気持です。
お布施や戒名と言うものは、寺の請求に従わなくてはならないものでしょうか。
墓を持てない方、墓を守る後継者がいない家等と、さまざまな事情がある現在、色々と考えさせられる今頃です。